エレベーター編

地震時管制装置という機能がついているかどうか確認しましょう。
下記2種類の機能により地震が発生した時のエレベーターの作動状況が変わります。

地震時管制運転 ( P 波感知器付き)

地震にはP波(初期微動)と振動エネルギーの大きいS波(本震)があり、P波を感知した時点でS波が来る前に、エレベーターを最寄階に停止させ、ドアを開いて乗客を避難させます。さらに一定以上の揺れ(低Gal)を感知した場合には運転を休止しますが、S波が小さい場合には通常運転に戻ります。またP波が小さく、S波を感知した際にも管制運転が働きます。

地震時管制運転 ( S波感知器付き)

機械室の地震感知器が一定値を超える振動エネルギーのS波を感知して動作すると、かご内の管制表示灯が点灯、最寄階に停止してドアが開き、地震による利用者の閉じ込めやエレベーター機器の損傷等を最小限に食い止めます。点検員の到着後、安全を確認し復帰します。最新のエレベーターではリスタート機能により、地震時管制運転中に安全装置が作動した場合、運転をいったん中止しますが、安全装置の復帰が確認できると管制運転を再開します。

地震時管制運転装置がついていない場合

地震発生時は全ての行先階ボタンを押していただき、エレベーターが着床して扉が開いたら、速やかに降りてください。

エレベーター図

給水編 (断水時)編

大きく分けて下記の3種類の方法になりますので、まずはどの給水方法か確認しましょう。

給水編 (断水時)図

排水編

マンションの排水の仕組みを、もう一度確認しておきましょう。
排水は一本につながっていることを認識しましょう

マンションのトイレやお風呂、洗面所、台所の排水は一本の排水管でつながっており、
各部屋から排水された排水も順次合流して流されます。
地震により、上階から下階に流れる排水管が破損したりして、流れ無くなると、
管が破損した箇所の一番近い階の部屋から逆流する状況となります。
大きな地震直後は、排水は控えるなどして、損傷確認を優先しなければなりません。

非常用照明編

定期的な点検等による点灯確認はしていますか。いざという時に点灯しなくては意味がありません。
共用廊下等の非常用照明が設置されている箇所を確認しておきましょう。

  • ①非常用照明は停電時に30分間非常点灯させた状態で、
    床面にて1ルクス以上の照度を確保できること。
  • ②30分以上点灯することができる予備電源を有すること。
  • ③140℃の雰囲気の中で30分以上点灯を維持できる耐熱性を有すること。
  • ④おおよそ8年~10年程度で交換する

■各個人での備えをしましょう。

実際に被災生活をされた方が役にたったものとしてインターネット等で紹介されていますが、
置かれた状態・状況によって必要なものは変わってきます。

●第一に身の安全を考える

1.家具類の固定や、出入口付近の設置物の配置見直し。

地震によりケガの原因の4割程度が家具の転倒や落下、ガラスの飛散が原因と言われています。
家具の固定や、配置の見直し、余分なものが置かれていないか整理整頓が大切なこととなります。

●復旧後の二次被害防止の為に

1.通電火災を理解する

通電火災とは、地震発生により停電となったが、無事復旧し通電されたときに破損した電気器具や断線したコードに電気が流れることにより火災が発生する事です。
阪神・淡路大震災での火災の原因の半分は、この通電火災が原因だと言われています。
分電盤内にあるブレーカーが、自動で切断されるような「センサー付き遮断器」や重りなどによってブレーカーを切る簡単な仕組みのものまで対応品が発売されていますので、それらで対応するのも一つの方法です。

2.火の始末

都市ガスには震度5相当以上の揺れによって自動的にガスを遮断する「マイコンメーター」が設置されていますので、まずこの機能で対応できます。慌てて調理中の火を消しに行くことによるケガや負傷して動けなくなる事の方が危険を増大させる可能性が有ります。

●出入口の確保・避難経路の確保

①玄関ドアは開閉できるのか確認しましょう。
地震により、玄関ドア周辺の壁面の損傷や、玄関ドアの枠や扉の変形によりドアの開閉が困難になる事があります。

②避難経路を確保しましょう。マンションの避難経路は限られてきます。もちろんエレベーターは停止していることを前提に一番安全な経路を確保しましょう。
玄関ドアが開かない場合は、ベランダからの避難はしごによる下階への避難や、隣室との隔壁板を壊して、隣室を通じての避難も考えなくてはなりません。